息子が不登校になってから約2年が経ちました。
五月雨登校から完全不登校になるまでは、親の私にとっても初めてのことでどうしていいかわからず、苦悩しながら過ぎていく日々でした。
イライラしたり泣いたり怒ったり、自分を責めたりと色々な感情が入り混じった日を乗り越えて今があります。
そんな中で「不登校の定義」なんて考える余裕もなかったんです。
今は時間が経ち少しは穏やかな気持ちでいれるため、改めて不登校の定義を知りたくなったので調べてみました。
文部科学省の不登校の定義
文部科学省が「不登校」という言葉を使い始めたのは1998年度といわれています。
当然ながら昔から学校に行かない子はいたようで、「学校恐怖症」や「登校拒否」等といわれており、1998年以前は「年50日以上欠席」した生徒を対象としていました。
不登校という言葉が使われ始めた1998年頃からは現在の「年30日以上欠席」に改めたということです。
「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち病気や経済的理由によるものを除いたもの」 -引用:文科省
まぁ、お休み日数を数えて不登校かそうでないのかを考える人はあまりいないとは思うんですけどね。
でも、何日休んだら不登校扱いとなっているということは実際にカウントされていない不登校備軍もたくさんいるということです。
不登校は全国で約23万人
令和元年のデータですが文部科学省の調査では、小中高で全国23万人の子どもたちが不登校であることがわかりました。(義務教育の小中学生だけだと約18万人)
小学生から中学生は学年が上がるごとに増えていき、中学に入ると一気に増加、高校になると減少するということです。
高校には中退という選択があるので急な減少になっています。
よってデータの上では中学3年生の不登校生徒が5万人弱いて一番多いことになります。
更に、不登校になりやすいタイミングのひとつとして知られるのが、夏休み・冬休み・春休み・ゴールデンウィークなどの休み明けと言われていますよね。
うちのにぃには、中学1年生の夏休み明けから完全不登校になり、現在中学3年生です。
増え続けている不登校
少子化が進む中で増え続けている不登校生徒。
引用:文部科学省
その背景には、「学校を休むことへのハードルが下がってきた」とも言われています。
確かに保護者側からしても、自分の子ども時代の様に「引きずってでも学校に連れていく」ということはまずしないですよね。
子どもの意識の他に、保護者にとっても時代の流れの中で意識の変化が生まれているようです。
不登校の要因も最多は「無気力・不安」となっています。
引用:文部科学省
最多の「無気力・不安」が32%に対し「いじめ」が0.3~0.4%なのには結構意外性がありますが、おそらく学校が「いじめ」と認めている事例のみのピックアップだからではないかと思います。
国は不登校に対するサポート支援として、サポート校やフリースクール、放課後デイサービス等に力を入れ始めたのはここ数年のことです。
万人に合う教育って難しいと思いますが、いままでと同様な義務教育では、不登校はますます増えるのではないかと思います。
時代の流れによる「意識の変化」や「不登校支援の増加」更には「今後の学校の在り方」次第で、不登校の定義というものも変わってくるかもしれないですね。